平成31年3月 南房総 波の伊八めぐり
平成31年3月上旬、勤続30周年(現在31年目もほぼ終わり)のご褒美として会社からリフレッシュ休暇をいただきました。千葉県にも家があるので家を起点に「波の伊八めぐり」をしてきました。
波の伊八とは「波を彫らせたら天下一」と謳(うた)われた宮彫師です。
最初にいすみ市の行元寺に行ってきました。
この絵はご存知の方も多いと思いますが、葛飾北斎の富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」です。
そしてこれがその作品に影響を与えたと言われる『行元寺の欄間(らんま)彫刻「波に宝珠(ほうじゅ)」』です。
実物を生でじっくりと拝見させていただきましたが、実物は撮影禁止なのでパネルで比較してみます。それほど厚みのある板ではありませんが、その厚みでも波の奥行きの立体感を見事に表現されていました。
ほんと、そっくりですね。波の伊八が北斎に影響を与えたのは一目瞭然ですね。これは「覗(のぞき)画法」という手法を用いて作られており、この手法は後に西洋に伝わり、ゴッホ、セザンヌ、ピカソなどの作品にも大きな影響を与えたそうです。
次に訪れたのが同じいすみ市にある飯縄寺です。
本堂 向拝の龍
こちらにもお得意の波が彫られたました。こちらのほうが板の厚みがあります。押し寄せる波の立体感が曲線で見事に表現されていました。
飯縄寺と言えば欄間正面の「大天狗と牛若丸」
両脇には「波と飛龍」がありましたが、建物内に「撮影禁止」と書かれてましたので、中では撮影しませんでした。
この波をモデルに北斎にも影響を与えたという、波が彫られたようです。
まあ外房側(太平洋側)、千葉のこの位置から太平洋を臨むと富士山とは反対方向になるので実際は富士山は同時に見えてないでしょうけど、この波のイメージに富士山を重ねたんでしょうね。
この灯台にあるパネル
左端に写り込んでるのは嫁です。だんじり撮影ばっかりしてると独身と思ってる人もいるかもしれませんが、妻も子もいます。
そしてまた天気の良かった後日に南房総をせめてみました。
凄いですね。彫り物マニアでもない私やまったく素人の嫁でさえうなってました。
次に訪れたのは石堂寺
もともとこの多宝塔に波の伊八作の彫物がつけられていたものですが、平成大修理の際に外されたそうです。現在は屋内で保存・展示されています。残念ながら撮影禁止でした。彫り物はもともと多宝塔の下の段に取り付けられており、人手で簡単に触れられる場所にあったことから、破損している部分もかなり見受けられました。
次に訪問したのが真野寺
今回の訪問で撮影禁止の場所や綺麗に撮れなかったところ、まだ行けてないところがありましたので、最初に訪問した行元寺で写真集を購入しました。
この写真集はこちらの伊八会のサイトで購入可能です。
http://ihachikai.com/
他にも作品集やDVDもありますので興味のある方は購入してみてはいかがでしょうか?でも、「百聞は一見に如かず」なので興味のある方は機会があれば訪問したほうがいいと思います。
今回の記事では波の伊八の作品に焦点を当てて記事にしましたが、今回訪問した寺社仏閣には他にもたくさんの素晴らしい彫り物がありました。それらはまた後日記事にさせていただきますので気長にお待ちください。
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